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異常気象のときの対応は、輸送安全規則の第十一条に1項だけ定められています。条文に書かれた義務と、通達が示す「必要な措置」の例を分けて読み、自分の事業で何を決めておくかを考える材料にすれば、このページの確認は終わりです。
第十一条の主語は「貨物自動車運送事業者」で、乗務員等に対する適切な指示などの必要な措置を講じなければならない、と定めています。
どの天候で運行を止めるかの数値の基準は、条文にも通達にも書かれていません。このページは条文と通達の記載を並べたものです。個別の判断や、運輸局・運輸支局の案内は、管轄の窓口で確認してください。
第十一条の条文
第十一条の条見出しは「異常気象時等における措置」です。条文の内容は次のとおりです。
| 区分 | 条文に書かれている内容 |
|---|---|
| 主語 | 貨物自動車運送事業者 |
| いつ | 異常気象その他の理由により、輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるとき |
| 何を | 乗務員等に対する適切な指示その他、輸送の安全を確保するために必要な措置を講じる |
| 義務の強さ | 「講じなければならない」と書かれており、努力義務ではありません |
同じ規則の第十条にある「従業員に対する指導及び監督」のような、記録を作って保存する定めは、第十一条にはありません。記録の有無は条文に書かれていないため、このページでは扱いません。
貨物軽自動車運送事業者に当たるか
第十一条の主語は「貨物自動車運送事業者」です。貨物自動車運送事業法第二条第一項は、貨物自動車運送事業を一般・特定・貨物軽自動車運送事業の三つに分けており、第三十九条第一号はこの三つの事業者をまとめて「貨物自動車運送事業者」と呼んでいます。第十一条には、「一般貨物自動車運送事業者等」に限る書き方や、四輪以上の軽自動車に限る書き方はありません。条文の主語から読む限り、貨物軽自動車運送事業者も含まれます。詳しい主語の見分け方は軽貨物の過労運転等の防止(輸送安全規則第三条の適用表)にまとめています。
通達が示す「異常気象その他の理由」と「必要な措置」
国土交通省の通達「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」(最終改正 令和8年6月26日)は、第十一条の二つの言葉を次のように説明しています。
| 条文の言葉 | 通達の説明 |
|---|---|
| 異常気象その他の理由 | 大雨、大雪、暴風等の異常気象、土砂崩壊、路肩軟弱等の道路障害等 |
| 必要な措置(運行の面) | 暴風警報等の伝達、避難箇所の指定、運行の中止等の指示 |
| 必要な措置(雪道の面) | 雪道を走行するおそれがある場合に、滑り止めの措置が講じられていることの確認。例として、日常点検のときに、冬用タイヤの溝の深さがタイヤ製作者の推奨する使用限度を超えていないことなどが確認されていること |
通達は、これらを「必要な措置」の中身として書いています。条文の「必要な措置」がこの例に限られるのか、ほかの措置も含むのかについては、通達の文言は「等」「ほか」を使っており、例の一覧として読めます。個別の状況でどの措置が必要かは、このページでは決められません。
冬用タイヤについて通達に書かれていること
通達の冬用タイヤの記載は、雪道を走行するおそれがある場合の、溝の深さの確認を中心にしています。確認の場面は「日常点検の際」、確認する主体は通達の文言では「整備管理者等」です。確認の対象は、溝の深さがタイヤ製作者の推奨する使用限度を超えていないこと等、滑り止めの措置が講じられていることです。
- 通達が書いているのは、滑り止めの措置が講じられていることを確認する、という点です。
- 冬用タイヤの装着を、どの地域・どの時期に求めるかは、通達に書かれていません。
- 貨物軽自動車運送事業者で、通達の「整備管理者等」に当たる人がだれになるかは、このページでは確認できていません。
冬用タイヤに関する道路交通法上の規制や、各都道府県の規則は、このページの確認範囲に含めていません。
条文と通達を分けて読むと
| 内容 | 条文(第十一条) | 通達 |
|---|---|---|
| 異常気象のときに措置を講じること | 書かれている(講じなければならない) | 対象となる異常気象の例を示している |
| 乗務員等への適切な指示 | 書かれている | 暴風警報等の伝達、避難箇所の指定、運行の中止等の指示を例として示している |
| 冬用タイヤ・滑り止め | 書かれていない | 雪道を走るおそれがある場合の確認として示している |
| 運行を中止する具体的な天候の基準 | 書かれていない | 書かれていない |
| 措置の記録の作成・保存 | 書かれていない | このページでは確認していない |
次に確認するページ
貨物軽自動車運送事業者に適用される条文の一覧は貨物軽自動車に適用される輸送安全規則の条文で確認できます。運転者ごとに残す記録は業務記録の記載事項・保存期間、運行前の確認の流れは日常運行で最初に確認することで確認できます。
公式根拠
条文はe-Gov法令検索の貨物自動車運送事業輸送安全規則(第十一条)とe-Gov法令検索の貨物自動車運送事業法(第二条・第三十九条)、通達の記載は国土交通省の貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について(PDF)の第11条の部分で、2026年10月1日に確認しました。
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