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地震・津波の発生時の対応は、運転者がとる措置(警察庁・気象庁の公表)、通行禁止になったときの車両の扱い(災害対策基本法)、事業者の運行判断(輸送安全規則)の三つに分かれます。それぞれが何を根拠にしているかを分けて読み、自分の事業で運転者へ何を伝えておくかを考える材料にすれば、このページの確認は終わりです。
運転者がとる措置は警察庁と気象庁の公表に、通行禁止の車両の扱いは災害対策基本法に書かれています。運行を中止する基準は、確認できた資料には書かれていません。
地震や津波の情報は刻々と変わります。避難の指示や交通規制は、そのときの自治体・警察・気象庁などの発表に従ってください。このページは公表資料の記載を並べたものです。
運転中に大きな揺れを感じたとき
警察庁は「大地震が発生したときに運転者がとるべき措置」として、交通の方法に関する教則(国家公安委員会告示)の抜粋を載せています。気象庁の「緊急地震速報を見聞きしたときは」にも、自動車運転中の行動が書かれています。
| 場面 | 書かれている内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 揺れの最中 | 急ハンドル、急ブレーキを避けるなど、できるだけ安全な方法により道路の左側に停止させる | 警察庁 |
| 揺れの最中 | あわててスピードを落とさない。ハザードランプを点灯し、まわりの車に注意を促す。急ブレーキはかけず、緩やかに速度をおとす。大きな揺れを感じたら、道路の左側に停止する | 気象庁 |
| 停止後 | カーラジオ等により地震情報や交通情報を聞き、その情報や周囲の状況に応じて行動する | 警察庁 |
| 運転を続けるとき | 道路の損壊、信号機の作動停止、道路上の障害物などに十分注意する | 警察庁 |
車を置いて避難するとき
- できるだけ道路外の場所に移動しておく。
- やむを得ず道路上に置くときは、道路の左側に寄せて駐車し、エンジンを止める。
- エンジンキーは付けたままにするか、運転席などの車内の分かりやすい場所に置く。窓を閉め、ドアはロックしない。
- 避難する人の通行や災害応急対策の実施の妨げとなる場所には駐車しない。
以上は警察庁の同じページの記載です。貨物を積んだままの車を置くときの扱い(荷物の保全など)は、このページで確認した資料には書かれていません。
津波のとき
警察庁は、運転中以外のときに大地震が発生した場合について、津波から避難するためやむを得ない場合を除き、避難のために車を使用しないこと、やむを得ず車を使用するときは道路の損壊、信号機の作動停止、道路上の障害物などに十分注意しながら運転することを示しています。
首都直下地震の車両使用自粛のお願いのページでも、津波が迫っている場合などは命を守る行動を優先するよう書かれています。津波の高さごとの避難の目安や、津波警報が出たときに運行を止める基準は、このページで確認した警察庁の資料には書かれていません。
道路が通行禁止になったとき(災害対策基本法)
災害対策基本法の第七十六条は、災害が発生し、またはまさに発生しようとしている場合に、都道府県公安委員会が、災害応急対策が的確かつ円滑に行われるようにするため緊急の必要があると認めるときは、道路の区間(災害の発生場所とその周辺の地域では、区域または道路の区間)を指定して、緊急通行車両以外の車両の通行を禁止し、または制限できると定めています。
| 条 | 条文に書かれている内容 |
|---|---|
| 第七十六条の二第一項 | 道路の区間に係る通行禁止等が行われたとき、その区間にある対象車両の運転者は、速やかに、その区間以外の場所へ車両を移動しなければならない。速やかな移動が困難なときは、できる限り道路の左側端に沿って駐車するなど緊急通行車両の通行の妨害とならない方法で駐車する |
| 第七十六条の二第二項 | 区域に係る通行禁止等が行われたとき、その区域にある対象車両の運転者は、速やかに、車両を道路外の場所へ移動しなければならない。困難なときは、第一項と同様に妨害とならない方法で駐車する |
| 第七十六条の二第四項 | 通行禁止区域等にある車両の運転者は、警察官の指示を受けたときは、その指示に従って車両を移動し、または駐車しなければならない |
| 第七十六条の三第一項 | 警察官は、通行禁止区域等で車両が緊急通行車両の通行の妨害となり災害応急対策の実施に著しい支障が生じるおそれがあると認めるときは、車両の占有者・所有者・管理者に対し、付近の道路外の場所へ移動することなど必要な措置をとることを命ずることができる |
警察庁は、東京23区内で震度6弱以上の地震が発生した場合に、必要に応じて環状7号線内側への車両の流入を禁止し、環状8号線内側への車両の流入を抑制する交通規制を行うとしています。あわせて、都心部方面への車両移動と都心部での車両使用の自粛を呼びかけています。これは首都直下地震を想定した記載で、ほかの地域の規制は、警察庁の「災害時の交通安全」のページにある南海トラフ地震などの交通規制計画で個別に確認する必要があります。
事業者の運行判断と輸送安全規則第十一条
輸送安全規則第十一条は、異常気象その他の理由により輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるときに、乗務員等に対する適切な指示その他の必要な措置を講じなければならないと定めています。国土交通省の通達「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」は、「異常気象その他の理由」を「大雨、大雪、暴風等の異常気象、土砂崩壊、路肩軟弱等の道路障害等」と説明しています(2026年10月14日に通達の第11条の部分を確認)。
| 内容 | 書かれているか |
|---|---|
| 運転者がとる措置(左側に停止・情報の確認・車を置くときの方法) | 警察庁・気象庁の公表に書かれている |
| 通行禁止になったときの車両の移動・駐車 | 災害対策基本法に書かれている |
| 地震・津波という語が第十一条の通達の例に入っているか | 通達の例は大雨、大雪、暴風等の異常気象と、土砂崩壊、路肩軟弱等の道路障害等。地震・津波の語は書かれていない |
| 地震・津波のときに運行を中止する基準(震度・警報の種類など) | 確認できた資料には書かれていない |
| 地震・津波の対応の記録の作成・保存 | 第十一条には記録の定めが無く、地震・津波に特化した定めも確認できた資料には無い |
第十一条の「その他の理由」に地震が当たるかは、通達の例示だけからは断定できません。個別の判断は管轄の運輸支局等で確認してください。条文の読み方と通達の例は軽貨物の異常気象時の措置(第十一条)に、乗務員への一般的な指示の考え方は一般的な指導及び監督にまとめています。
次に確認するページ
豪雨で道路が冠水したときの進入しない確認は豪雨・冠水路での運行判断と進入しない確認項目で、地震の際に事故が起きた場合の流れは事故が起きたときの対応の流れ、停電で信号機が消えている交差点の通り方は信号機が消えている交差点の通り方で確認できます。
よくある質問(揺れ・駐車・運行中止・記録)
出典は警察庁の「災害時の交通安全」の各ページ、気象庁の「緊急地震速報を見聞きしたときは」、災害対策基本法(e-Gov法令検索)、国土交通省の通達で、2026年10月14日に本ページの記載を確認しました。
Q1. 運転中に大きな揺れを感じたら、どうすればよいですか。
A. 警察庁は、急ハンドル・急ブレーキを避けるなど、できるだけ安全な方法で道路の左側に停止させ、停止後はカーラジオ等で地震情報や交通情報を聞いて行動することを示しています。気象庁は、あわててスピードを落とさず、ハザードランプを点灯し、緩やかに速度を落とすよう示しています。
Q2. 車を置いて避難するときの決まりはありますか。
A. 警察庁の記載では、できるだけ道路外の場所に移動し、やむを得ず道路上に置くときは道路の左側に寄せて駐車し、エンジンを止め、エンジンキーは付けたままか車内の分かりやすい場所に置き、窓を閉めてドアはロックしないこととされています。避難する人の通行や災害応急対策の妨げになる場所には駐車しません。
Q3. 地震や津波のとき、運行を中止する義務がありますか。
A. 第十一条は異常気象その他の理由で輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるときの措置を定めていますが、通達が挙げる例は大雨、大雪、暴風等の異常気象と土砂崩壊、路肩軟弱等の道路障害等で、地震・津波という語は書かれていません。地震のときに運行を中止する義務を定めた文言は、確認できた範囲にはありません。
Q4. 地震のあと、災害の対応を記録に残す定めはありますか。
A. 第十一条には記録を作って保存する定めがありません。地震・津波の対応に特化した記録の定めも、このページで確認した資料には書かれていません。
公式根拠
運転者がとる措置は、警察庁の大地震が発生したときに運転者がとるべき措置と、気象庁の緊急地震速報を見聞きしたときはで、2026年10月14日に原文を確認しました。首都直下地震の交通規制は警察庁の首都直下地震発生時等の車両使用自粛のお願い、ほかの地域の交通規制計画は警察庁の災害時の交通安全から入れます。
条文はe-Gov法令検索の災害対策基本法(第七十六条・第七十六条の二・第七十六条の三)、通達の記載は国土交通省の貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について(PDF)の第11条の部分で、2026年10月14日に確認しました。
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