豪雨・冠水路

豪雨・冠水路での運行判断と進入しない確認項目

豪雨で道路が冠水するおそれがあるときに、運行を続けるか止めるかの判断と、冠水した道路へ進入しないための確認項目を、国土交通省と気象庁掲載の資料の原文で確認します。

このページで終える確認

豪雨で道路が冠水するおそれがあるとき、国の機関は何を呼びかけているのかを、国土交通省の発表と、内閣府・警察庁・消防庁・国土交通省・気象庁が連名で出したチラシの原文で並べます。事業者が乗務員等に出す指示の根拠になる輸送安全規則第十一条は、異常気象時の措置で整理しています。

走る日と区間に浸水が懸念されるか、冠水した道路を避ける指示を乗務員に出してあるか、浸水した車をどう点検に回すかを決めておけば、このページの確認は終わりです。

運行を続けるか止めるかを、水深や雨量の数値で判定するページではありません。

確認した資料に、走行できる水深や、運行を止める雨量の数値基準は書かれていません。個別の判断は、気象庁と道路管理者の最新の情報と、管轄の運輸支局等の案内で確認してください。

浸水が懸念されるときに国が呼びかけていること

気象庁が掲載するチラシ「レベル5大雨特別警報が発表されたときの車運転の注意点」は、内閣府(防災担当)・警察庁・消防庁・国土交通省・気象庁の名前で出されています。主な文言は次のとおりです。

チラシの文言(原文どおり)
場面文言
移動の判断「浸水が懸念されるときは車での移動を控えてください!」
冠水した道路「冠水した道路への進入は命に関わる危険があります」
浸水の目安「車はわずか30cm程度の浸水でも走行不能になる場合があります」
やむを得ず車を使う場合「徒歩または早めの避難を心がけ、やむを得ず車を使う場合は冠水した道路を避けてください」
備え「脱出用ハンマーをすぐに使える位置に!」

このチラシの表題は、レベル5の大雨特別警報が発表されたときの注意点です。警報の段階に達していない豪雨のときの扱いは、チラシには書かれていません。

水深と車の状態について書かれていること

国土交通省の報道発表「水深が床面を超えたら、もう危険!」(令和元年11月27日)は、国内乗用車メーカー8社への調査を踏まえた内容です。発表の注記には、浸水による車両への影響は車両形状や設計により異なる、とも書かれています。

水深と起きるおそれのこと(国土交通省の発表とチラシから)
水の高さ・状況書かれていること
水深が車両の床面を超えるエンジン、電気装置等に不具合が発生するおそれ。最悪の場合、エンジンやモーターが停止して移動できなくなる
水深がドアの下端にかかる車外の水圧により、内側からドアを開けることが困難になる
水深がドアの高さの半分を超える内側からほぼ開けられなくなる
マフラーや吸気口から浸水する(チラシ)エンジンが停止し、再始動しなくなるおそれ
水流がある・タイヤが完全に水没する(チラシ)車両が流されるおそれ。車体が浮いて移動が困難になるおそれ

乗務員に伝える確認項目の整理

次の表は、上の資料の文言を、出発前・走行中・浸水後に並べ替えたものです。「根拠」の欄に書いた資料にある内容だけを入れています。

冠水路へ進入しないための確認項目
時点確認すること根拠
出発前走る日に浸水が懸念される状況か(気象庁等の最新の情報)。懸念されるときは、車での移動を控えるチラシ
出発前脱出用ハンマーがすぐに使える位置にあるかチラシ
走行中冠水した道路に進入しない。やむを得ず車を使うときも、冠水した道路を避けるチラシ
浸水したあと運転できても、自動車整備工場等で点検整備を受ける。点検を受けるまでの扱いは事業者が決めておく国土交通省の発表

運転者への日々の指示にこの項目を入れるときの指導の記録は、一般的な指導及び監督で確認できます。

運行を続けるか止めるかについて条文が書いていること

輸送安全規則第十一条は、異常気象その他の理由により輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるとき、乗務員等に対する適切な指示その他輸送の安全を確保するために必要な措置を講じなければならない、と定めています。数値の基準はありません。通達の書き方は異常気象時の措置にあります。

水たまりについては、道路交通法第71条第1号に、ぬかるみ又は水たまりを通行するときは、泥よけ器を付け、又は徐行する等して、泥土、汚水等を飛散させて他人に迷惑を及ぼすことがないようにすること、という運転者の遵守事項があります。徐行は、同法第2条第1項第20号で「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行すること」と定義されています。

地震・津波の発生時の運転者の措置は地震・津波の発生時の運転と運行判断で確認できます。

確認できていないこと

  • 走行できる水深と、冠水とみなす水深の基準(確認した資料には書かれていません)。
  • 運行を止める雨量や警報の段階の基準(条文にも通達にも数値はありません)。
  • 特定の道路の通行規制や冠水の状況(道路管理者の最新の案内で確認します)。
  • 立ち往生や水没した後の車内での対応の手順(確認した資料には、ドアが開かない場合の備えのほかは見つかりませんでした)。

よくある質問

Q1. 冠水した道路は、水深が何cmまでなら走れますか。
A. 確認した資料には、走れる水深の基準は書かれていません。国土交通省の発表は、水深が車両の床面を超えるとエンジンや電気装置に不具合が発生するおそれがあると書き、内閣府・警察庁・消防庁・国土交通省・気象庁のチラシは、わずか30cm程度の浸水でも走行不能になる場合があると書いています。冠水した道路は避ける、というのが資料の結論です。

Q2. 豪雨の日は、運行を中止しなければなりませんか。
A. 運行を中止する天候の数値基準は、条文にも通達にも書かれていません。輸送安全規則第十一条は、異常気象で輸送の安全の確保に支障を生ずるおそれがあるとき、乗務員等に対する適切な指示その他の必要な措置を講じることを事業者に求めています。どの状況で止めるかは、事業者が決めておく事項です。

Q3. 冠水した道路に入ってしまったあと、車はそのまま使えますか。
A. 国土交通省の発表は、一度浸水した車両は運転可能であっても電気装置等が損傷を受けているおそれがあるため、自動車整備工場等で点検整備を受けるようにと書いています。

Q4. 脱出用ハンマーは、どこに置きますか。
A. 気象庁が掲載するチラシは、万が一ドアが開かなくなった場合の備えとして、脱出用ハンマーをすぐに使える位置に、と書いています。同じチラシは、合わせガラスは脱出用ハンマーで割れないとも書いています。自分の車の窓ガラスの種類は、このページでは確認できません。

回答は本文と同じ資料で確認した範囲です(2026年10月14日確認)。

公式根拠

水深と車の状態は国土交通省「水深が床面を超えたら、もう危険!」(令和元年11月27日)、浸水が懸念されるときの呼びかけは気象庁掲載のチラシ「レベル5大雨特別警報が発表されたときの車運転の注意点」(内閣府・警察庁・消防庁・国土交通省・気象庁。発行日の記載は確認できませんでした)、第71条・第2条はe-Gov法令検索の道路交通法で確認しました(2026年10月14日)。

次に確かめること: 通常の雨天の運転は雨天・濡れた路面での運転、場面別に読むページを探すときは場面別の早見表、雪道の確認は積雪・凍結路の運行前の確認で確認できます。

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