酒気帯びの確認・アルコール検知器

軽貨物の酒気帯び確認とアルコール検知器

貨物軽自動車運送事業で、酒気帯びの禁止、点呼での確認、アルコール検知器の備え付けがどの規定に書かれているかを、輸送安全規則の条文と国土交通省の案内で整理します。軽貨物にそのまま当たるか未確認の点も分けて示します。

このページで終える確認

アルコール検知器とは、呼気に含まれるアルコールを調べる機器のことです。点呼とは、運転者が乗務の前後に、酒気帯びの有無や体調を事業者へ報告し、確認を受けることです。黒ナンバーで運送する事業者が、酒気帯びの防止について何を求められているかを、条文と国土交通省の案内で確認します。個別の事業に当たるかどうかの最終判断は、管轄の運輸支局で確認してください。

酒気帯びの禁止、点呼での確認、アルコール検知器の備え付けと使い方、点検と記録の扱いを確かめれば、このページの確認は終わりです。

酒気帯びに関する規定の一覧

貨物自動車運送事業輸送安全規則(国土交通省令。以下、輸送安全規則)には、酒気帯びに関する規定が4か所あります。条文の主語は、いずれも「貨物自動車運送事業者」または運転者で、貨物軽自動車運送事業者を除くとは書かれていません。

表は横にスクロールできます。

輸送安全規則の酒気帯びに関する規定
条主語内容の要旨
第三条第五項貨物自動車運送事業者酒気を帯びた状態の乗務員等を、運行の業務に従事させない。
第七条第一項貨物自動車運送事業者運転者が運行の業務に就く前に点呼を行い、酒気帯びの有無を報告させて確認する。
第七条第二項貨物自動車運送事業者運行の業務を終えた運転者にも点呼を行い、酒気帯びの有無を確認する。
第十六条第一号・第十七条第一号乗務員・運転者酒気を帯びて乗務しない。酒気を帯びた状態にあるときは、事業者に申し出る。

運転者の遵守事項は、貨物自動車運送事業法の第三十六条第二項が、貨物軽自動車運送事業者の運転者と従業員に第十五条第五項を準用すると定めています。準用される条の全体は貨物軽自動車運送事業者に準用される条の一覧にあります。第三条第五項と過労・休憩の規定との関係は過労防止の規定の確認で整理しています。

アルコール検知器の備え付けと使い方

輸送安全規則第七条第四項は、事業者に次の2つを求めています。

  • アルコール検知器を営業所ごとに備え、常時有効に保持する。
  • 点呼で酒気帯びの有無を確認するときに、運転者の状態を目視などで確かめるほか、その運転者が属する営業所のアルコール検知器を使う。

国土交通省の「自動車運送事業におけるアルコール検知器の使用について」には、対象となる事業者として貨物軽自動車運送事業者が挙げられています。よくある質問でも、貨物軽自動車運送事業者は検知器の使用義務の対象になると答えています。

検知器の点検・記録・使い方の案内

同じ国土交通省のページには、検知器の取り扱いについて次の案内があります。

表は横にスクロールできます。

アルコール検知器の取り扱いに関する国土交通省の案内
項目案内の内容
毎日の確認電源が確実に入ること、損傷がないこと。
少なくとも週1回の確認酒気を帯びていない人が使ったときに検知しないこと。アルコールを含む液体を口に噴霧して使ったときに検知すること。
点検の記録毎日・毎週の点検の実施状況を記録する必要はない。
点呼簿の書き方測定数値の記載は必要ない。検知器使用の有無と酒気帯びの有無の記載でよい。
他の営業所の検知器点呼を受ける運転者が属する営業所のものに限る。遠隔地での電話点呼は、携帯型の検知器を携行して使う。
検知器が反応したときうがいをさせる、時間をおくなどして再測定する。それでも反応するときは、乗務させない。

点呼の記録そのものは、輸送安全規則第七条第五項が、点呼を行った者と受けた者の氏名、事業用自動車の識別、点呼の日時と方法などを記録し、1年間保存するよう定めています。点呼の記録の考え方は日常運行で最初に確認することにもあります。

今回確認できていない点

次の点は、今回の資料では確認できていません。実務では、管轄の運輸支局に確認してください。

  • 運行管理者を選任しない貨物軽自動車運送事業で、点呼を誰が行うか。国土交通省のページは、検知器の保守を運行管理者の役割として書いています。
  • 一人で運送する事業者に、点呼と記録をどう当てはめるか。
  • 点呼の方法(対面か電話か)を、軽貨物でどう扱うか。これは輸送安全規則の解釈と運用を定めた通達にあたる必要があり、今回は読んでいません。
  • 酒気帯びが見つかったときの行政処分や罰則。

確認を混同しやすい点

確認したのは貨物自動車運送事業の輸送安全規則だけです。道路交通法など、ほかの法令にあるアルコール確認の規定は、このページでは扱いません。

安全管理者講習の範囲とも別です。貨物軽自動車安全管理者の選任と講習は安全管理者の選任と講習で確認できます。酒気帯びを伴う事故の報告は事故報告の確認にあります。

このページは、個別の適法性の判断ではありません。自分の事業で点呼と検知器の使用が求められるかは、運輸支局の案内に従ってください。

公式根拠

酒気帯びと点呼の規定は、e-Gov法令検索の貨物自動車運送事業輸送安全規則(第三条・第七条・第十六条・第十七条)で確認できます。準用の列挙は貨物自動車運送事業法(第三十六条第二項)にあります。検知器の対象事業者と取り扱いは、国土交通省の自動車運送事業におけるアルコール検知器の使用についてで確認しました。このページは平成22年から25年の公布分を含む案内を基にしています。

← 過労防止の規定の確認へ戻る