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国土交通省の「一般的な指導及び監督の実施マニュアル(貨物軽自動車運送事業者編)」は、運転者への指導の項目「危険の予測及び回避並びに緊急時における対応方法」の中で、危険予知訓練と指差呼称・安全呼称を取り上げています。このページは、その原文に何が書かれているかを確かめ、一人事業主が運行前に行う確認の型を自主ルールの例として示します。
マニュアルは指差呼称と危険予知訓練を、事故を防ぐ指導の内容として示しています。義務として定めた条文は、このページでは確認していません。
マニュアルでの位置づけ
マニュアルの目次では、第Ⅷ章「危険の予測及び回避並びに緊急時における対応方法」に、「危険予測運転の必要性」「危険予測のポイント」「危険予知訓練」「指差呼称及び安全呼称」「緊急時における適切な対応」が並びます。運転者への指導全体の中身は一般的な指導及び監督で整理しています。告示が挙げる指導の12項目のうち、「危険の予測・回避及び緊急時の対応方法」に当たる章です。
マニュアルは、個人事業主の場合は運転者自らが内容を理解する必要があると述べています。人を雇っていない事業者は、指導する側と受ける側が同じ人になります。
危険予知訓練(KY)
マニュアルは危険予知訓練を、貨物軽自動車の交通場面にどのような危険があるか、車両特性がどのような危険を及ぼすか、どのような運転をすればよいかを考える訓練と説明しています。教育の機会を活用して、危険回避の方法を理解するよう求めています。
| 場面 | マニュアルが挙げる危険 |
|---|---|
| 交差点の左折 | 内輪差による二輪車・原付などの巻き込み、左折時のはみ出し |
| 信号機のある交差点の右折 | 対向車の影に隠れた二輪車・原付の見落とし、接触 |
| 構内から車道への右折 | 見通しの悪さ、歩行者・自転車・二輪車・原付の見落とし |
| 横断歩道のある交差点 | 歩行者の急な飛び出し |
| 雨天時の高速道路走行 | 視界の悪さ、車間距離の不十分さ |
マニュアルは、ドライブレコーダーの実際のヒヤリハット映像を使い、事故の前にどんな危険が潜んでいたか、回避できる運転は何かを考えさせる訓練も紹介しています。ドライブレコーダーの扱いはドライブレコーダー、自分のヒヤリハットの残し方はヒヤリハットの記録で確認できます。
指差呼称・安全呼称
マニュアルは、指差呼称を、道路の信号や標識などを指で差し、その対象が持つ名称や状態を声に出して確認することと説明しています。運転者の錯覚、誤判断、誤操作等を防ぐ手段で、安全確認に重要な意識レベルを高める、事故防止に有効な手段の一つだとしています。
日常点検、運転行動、固縛作業は一人ひとりの運転者が行うため、各動作を漫然と行わず、指差呼称や安全呼称を習慣化することが有効だと述べています。慣れとともに動作が漫然となりがちで、習慣づけることで各動作が顕在化し集中力が高まる、という説明です。
一方でマニュアルは、指差呼称自体がマンネリ化したり形式的になったりすると効果は薄れるため、見て、聞いて、判断していることを自覚しながら行うことが重要だと注意しています。
一人事業主の運行前の確認の型(自主ルールの例)
次は、KEIKAがマニュアルの説明を運行前の確認に当てはめた例です。公式が定めた手順ではありません。マニュアルは、指差呼称を行う場面として日常点検・運転行動・固縛作業を挙げています。
| 場面 | 確認する対象を指で差し、声に出す例 |
|---|---|
| 日常点検 | タイヤ、ライト、ブレーキペダルなど、点検する箇所ごとに「異常なし」と言う。点検の箇所はマニュアルの日常点検の表に沿う |
| 積み込み・固縛 | 荷崩れ防止のベルトや固定具を指で差し、「固定よし」と言う |
| 発進前 | ミラーと周囲を確認し、「前よし、後ろよし、左右よし」と言う |
| 危険予知 | その日の配達ルートの交差点や住宅街を思い浮かべ、マニュアルのスタディケースに当てはめて、危険と対応を一つ決める |
点検項目の全体は運行前の点呼と日常点検、発進前の死角の確認は後退時の安全確認で整理しています。
確認できていないこと
- 指差呼称や危険予知訓練の実施を、条文で義務づけているか。このページでは確認していません。
- 実施した記録を残す決まりがあるか。確認した範囲では、実施の記録の様式は見つかっていません。
運転者への指導を行った場合の記録は、輸送安全規則第十条が日時・場所・内容などを3年間保存すると定めています。詳しくは一般的な指導及び監督と記録の保存期間を確認してください。
よくある質問
Q1. 指差呼称とは何ですか。
A. マニュアルは、信号や標識などを指で差し、その名称や状態を声に出して確認することと説明しています。
Q2. 指差呼称は法律で義務づけられていますか。
A. このページで確認したマニュアルは、習慣化が有効だと述べる指導の内容です。義務として定めた条文は確認していません。
マニュアルの原文は、2026年10月15日に確認しました。個別の運行への当てはめは、管轄の運輸支局等で確認してください。
公式根拠
原文は、国土交通省「一般的な指導及び監督の実施マニュアル(貨物軽自動車運送事業者編)」の第Ⅷ章(危険予知訓練、指差呼称及び安全呼称)で確認できます。
次に確かめること: 事故が起きたときの運転者への指導は事故を起こした運転者への特別な指導、初めて乗務する運転者への指導は初任運転者への特別な指導で確認できます。
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