ACCIDENT-INVOLVED DRIVER INSTRUCTION

事故惹起運転者への指導は、
5時間以上と適性診断をセットで確認する。

貨物軽自動車運送事業者は、交通事故を引き起こした運転者(事故惹起運転者)に、特別な指導とあわせて適性診断の受診を義務付けられています。対象、指導の内容と時間、実施時期を整理します。

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貨物軽自動車運送事業者は、事故惹起運転者に対し、国土交通省の指導及び監督の指針(貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針、国土交通省告示第千三百六十六号)に定められた特別な指導と適性診断を行う義務があります。指導の内容、実施時間、実施時期、あわせて必要な適性診断の区分を確認すれば、このページの確認は終わりです。個々の交通事故が事故惹起運転者の要件に当たるかどうかの判定はしません。

対象となる事故惹起運転者

同指針は、事故惹起運転者を次の2区分で定めています。①死者又は重傷者を生じた交通事故を引き起こした運転者。②軽傷者を生じた交通事故を引き起こし、かつ当該事故前の3年間に交通事故を引き起こしたことがある運転者。死者・重傷者・軽傷者の具体的な基準は自動車損害賠償保障法施行令に定められており、このページでは踏み込みません。特定運転者(初任運転者・高齢運転者・事故惹起運転者)に共通する台帳の記載事項は、貨物軽自動車運転者等台帳の確認で確認できます。

指導の内容

同指針は、事故惹起運転者に対する特別な指導の内容を6項目に分けて示しています。

①事業用自動車の運行の安全の確保に関する法令等。運転者が遵守すべき事項を再確認させます。

②交通事故の事例の分析に基づく再発防止対策。事故の分析を行い、運転行動上の問題点を把握させ、再発防止に必要な事項を理解させます。

③交通事故に関わる運転者の生理的および心理的要因並びにこれらへの対処方法。事故を引き起こすおそれのある生理的・心理的要因と、その対処方法を指導します。

④交通事故を防止するために留意すべき事項。事業者の事業の態様や運転者の乗務の状況等に応じて留意すべき事項を指導します。

⑤危険の予測及び回避。危険予知訓練の手法等を用いて、道路及び交通の状況に応じて危険を予測・回避する運転方法等を運転者が自ら考えるよう指導します。

⑥安全運転の実技。実際に事業用自動車を運転させ、道路及び交通の状況に応じた安全な運転方法を添乗等により指導します。

実施時間

表は横にスクロールできます。

事故惹起運転者に対する特別な指導の時間
内容時間
①〜⑤(合計)貨物軽自動車運送事業者は5時間以上実施すること(一般貨物自動車運送事業者等は6時間以上)
⑥安全運転の実技可能な限り実施するものとする

①〜⑤の座学に相当する部分は、貨物軽自動車運送事業者の場合は合計5時間以上の実施が必要です(一般貨物自動車運送事業者等は6時間以上)。⑥の実技は「可能な限り実施するものとする」とされ、具体的な時間数の定めはありません。

安全管理者講習の受講でみなせる場合

同指針の備考には、「貨物軽自動車運送事業者の運転者である事故惹起運転者が交通事故を引き起こした後に貨物軽自動車安全管理者講習を受講した場合、貨物軽自動車運送事業者が当該事故惹起運転者に対する特別な指導を実施したものとみなすことができる」と示されています。貨物軽自動車初任運転者向けのみなし規定は「乗務前3年以内」の受講が条件ですが、事故惹起運転者向けは「事故を引き起こした後」の受講が条件になっており、時期の起点が異なります。

実施時期

特別な指導は、当該交通事故を引き起こした後、再度事業用自動車に乗務する前に実施します。やむを得ない事情がある場合には、再度乗務を開始した後1か月以内に実施します。外部の専門的機関における指導講習を受講する予定である場合は、この期限は適用されません。

あわせて必要な適性診断

事故惹起運転者は、特別な指導とあわせて適性診断(特定診断ⅠまたはⅡ)を受診する必要があります。区分は次のとおりです。

特定診断Ⅰ。死者又は重傷者を生じた交通事故を引き起こし、かつ当該事故前の1年間に交通事故を引き起こしたことがない者。または、軽傷者を生じた交通事故を引き起こし、かつ当該事故前の3年間に交通事故を引き起こしたことがある者。

特定診断Ⅱ。死者又は重傷者を生じた交通事故を引き起こし、かつ当該事故前の1年間に交通事故を引き起こしたことがある者。

受診時期は特別な指導と同じく、当該交通事故を引き起こした後、再度乗務する前です。やむを得ない事情がある場合には、乗務を開始した後1か月以内に受診させます。適性診断の申込み先・費用の考え方は適性診断はどこで・いくらで受けるかで確認できます。

新たに雇い入れた運転者の事故歴確認

貨物軽自動車運送事業者は、運転者を新たに雇い入れた場合、自動車安全運転センターが交付する無事故・無違反証明書又は運転記録証明書等により、雇い入れる前の事故歴を把握し、事故惹起運転者に該当するか確認する必要があります。該当し、特別な指導を受けていない場合には特別な指導を、適性診断を受診していない場合には適性診断を実施します。

該当判定はこのページで断定しません。

事故惹起運転者に該当するかどうかは、事故の種類・時期・過去の事故歴の組み合わせで変わります。個別の該当判定は、公式資料または管轄の運輸支局等で確認してください。

確認を混同しやすい点

貨物軽自動車初任運転者への特別な指導とは、対象も指導の項目も異なります。初任運転者向けは①法令等の遵守事項・安全運転に必要な事項(5時間以上)②実技(可能な限り)の2項目ですが、事故惹起運転者向けは①〜⑤の5項目(合計5時間以上)②実技(可能な限り)で、項目数が異なります。詳細は初任運転者への特別な指導は何時間かで確認できます。

特別な指導だけでなく、適性診断の受診もセットで必要です。事故惹起運転者は、特別な指導に加えて特定診断Ⅰまたは特定診断Ⅱの受診が義務付けられています。指導だけを実施して適性診断を省略しないよう注意してください。

公式根拠

対象区分、指導の内容、時間、みなし規定、適性診断の受診区分、雇い入れ時の事故歴確認は、国土交通省の指導及び監督の指針(完全版)で確認しました。

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