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貨物軽自動車運送事業者が事業を廃止したときは、遅滞なく国土交通大臣へ届け出ます(貨物自動車運送事業法第三十六条第3項)。一方、事業を休止するときの届出は、貨物軽自動車運送事業者について定めた条文が見当たりません。事業をやめる場面で別に気になるのが、事故の記録(3年)や運転者台帳(3年)など、保存期間が決まっている記録をどう扱うかです。
廃止か休止かを分け、廃止届出書に書く事項と、保存期間が残る記録を確かめれば、このページの確認は終わりです。
条文の届出先は国土交通大臣で、提出窓口が管轄の運輸支局等になるかどうかは条文から分かりません。個別の届出が受理されるか、廃止後の記録をどう保管すべきかは、このページでは判断しません。管轄の運輸支局等へ確認してください。
廃止するとき
貨物自動車運送事業法第三十六条第3項は、貨物軽自動車運送事業者が事業を廃止し、事業の全部を譲渡し、又は分割により事業の全部を承継させたときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならないと定めています。期限は「遅滞なく」とだけ書かれ、日数の定めは条文にありません。
届出書の記載事項は、同法施行規則第三十四条第1項が定めています。貨物軽自動車運送事業廃止届出書には、次の2点を書きます。
- 氏名又は名称及び住所、法人の場合はその代表者の氏名
- 廃止の日
譲渡や分割の場面も含めた届出の一覧は、事業者の届出期限と猶予(廃止・譲渡・承継・合併・相続)にまとめています。
休止するとき
事業の休止の届出を定めているのは、貨物自動車運送事業法第三十二条です。この条文の主語は一般貨物自動車運送事業者で、30日前までに届け出る定めです。特定貨物自動車運送事業者には第三十五条第6項が同条を準用しています。
貨物軽自動車運送事業者について他の条文を準用する規定は第三十六条第2項にあり、準用する条は第十二条、第十三条、第十五条第1項から第4項まで、第二十二条から第二十三条の二まで、第二十三条の四、第二十四条の五第3項、第二十五条、第二十六条第1項、第三十三条(第一号に係る部分に限る)です。この中に第三十二条は入っていません。また、施行規則で「休止」を含む条(第二十条、第三十二条の三、第四十二条、第四十四条)にも、貨物軽自動車運送事業を対象にしたものは見当たりません。
このため、軽貨物には休止の届出書の様式や期限を定めた条文は確認できていません。車両を一時的に使わなくなる場合の届出の要否は、このページでは判断しません。車両の数や車庫を変える届出は、増車・減車・入れ替えの届出で確認できます。
やめた後も数える記録の保存期間
次の保存期間は、貨物自動車運送事業輸送安全規則に書かれています。表の内容は、記録の保存期間一覧で確認した条文と同じです。
| 記録 | 保存期間 | 条文 | 詳細 |
|---|---|---|---|
| 業務記録 | 1年 | 第8条 | 業務記録の記載事項・保存期間 |
| 事故の記録 | 3年 | 第9条の2 | 事故の記録の記載事項・保存期間 |
| 貨物軽自動車運転者等台帳 | 運転者でなくなった日から3年 | 第9条の6第2項 | 台帳の記載事項・備え置き |
運転者等台帳の第9条の6第2項は、運転者が転任、退職その他の理由により運転者でなくなった場合に、その年月日と理由を記載し、3年間保存すると定めています。
安全管理者を営業所で解任したときの届出は、貨物自動車運送事業法第三十六条の二第2項(解任したときも遅滞なく氏名を届出)にあり、書き方は安全管理者の変更・解任届出で確認できます。事業そのものの廃止届出とは別の規定です。
確認できていないこと
- 事業を廃止した後に、上の記録の保存義務が続くかどうか。輸送安全規則で「廃止」を含む条(第十二条の六、第四十三条、第四十五条、第五十六条、第五十八条、第五十九条)は、適性診断の実施者や指定試験機関、登録講習機関に関するもので、貨物軽自動車運送事業者の記録の保存に触れたものは見当たりません。条文には、事業の廃止で保存義務がなくなるという定めも見当たりません。
- 廃止届出書の提出窓口、添付書類、様式の入手先。
- 休止の届出の要否。
- 廃止後に車両の黒ナンバーをどう扱うか(このページでは扱いません)。
条文の文言
| 出典 | 文言 |
|---|---|
| 貨物自動車運送事業法第三十六条第3項 | 「貨物軽自動車運送事業者は、事業を廃止し、事業の全部を譲渡し、又は分割により事業の全部を承継させたときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。」 |
| 同法施行規則第三十四条第1項 | 「法第三十六条第三項の規定により貨物軽自動車運送事業の廃止、譲渡し又は分割の届出をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した貨物軽自動車運送事業廃止届出書、貨物軽自動車運送事業譲渡届出書又は貨物軽自動車運送事業分割届出書を提出しなければならない。」(一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名 二 廃止、譲渡し又は分割の日) |
| 同法第三十二条 | 「一般貨物自動車運送事業者は、その事業を休止し、又は廃止しようとするときは、その三十日前までに、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。」 |
| 輸送安全規則第九条の六第2項 | 「貨物軽自動車運送事業者は、運転者が転任、退職その他の理由により運転者でなくなった場合には、直ちに、当該運転者に係る前項の貨物軽自動車運転者等台帳に運転者でなくなった年月日及び理由を記載し、これを三年間保存しなければならない。」 |
次に確認すること
届出の種類と窓口を並べて見る場合は届出・報告の一覧、記録全体の扱いは業務・事故・運転者の記録で確認できます。
公式根拠
条文は、e-Gov法令検索の貨物自動車運送事業法(第三十二条・第三十六条)、同法施行規則(第三十四条)、貨物自動車運送事業輸送安全規則(第九条の六ほか)で確認しました(2026年10月9日)。
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