このページで終える確認
業務記録は、運転者ごとに1日の運行を残す記録です(保存期間は1年間)。国土交通省は貨物軽自動車運送事業者向けに、Excel形式の「業務記録の様式例」を公開しています。このページでは、その様式例の欄を整理し、架空の1日分を書き込んだ例を示します。
様式例の欄の見方と、待機・荷役作業の欄を使う条件、1日分の書き方を確認すれば、このページの確認は終わりです。
どの項目を記録する義務があるかは、業務記録の記載事項8項目・保存期間1年で確認できます。
様式例にある欄
様式例の表題は「業務の記録」で、保存期間は1年と書かれています。確認できた欄は次のとおりです。
表は横にスクロールできます。
| 様式例の欄 | 記入する内容 | 対応する記載事項(当サイトの整理) |
|---|---|---|
| 車両番号、運転者の氏名 | その日の車両と運転者 | 一号(氏名)、二号(車両の識別) |
| 業務開始地点・日時、業務終了地点・日時 | 出庫と帰庫の場所と時刻 | 三号(業務の開始・終了) |
| 走行距離計の表示(出発時・到着時) | 出発時と到着時のkm | 三号(業務に従事した距離) |
| 主な経過地点・到着時刻・出発時刻 | 地点、着時刻、発時刻、備考を1行ずつ(行は複数ある) | 三号(主な経過地点)。休憩は五号で、この欄の備考に書く使い方が想定される |
| 業務を交替した場合、地点・日時 | 運転者が替わったときだけ | 四号(交替) |
| 荷主の都合により集貨又は配達を行った地点で30分以上待機した場合 | 集貨地点等、到着指定日時(荷主指定の場合)、到着日時、荷役作業・附帯業務の開始と終了、出発日時、備考 | 七号(待機) |
| 荷役作業又は附帯業務を実施した場合 | 集貨地点等、開始・終了日時、作業の内容、荷主の確認の有無、備考 | 八号(荷役作業等) |
| 事故、著しい運行の遅延、その他の異常な状態が発生した場合 | 概要及び要因 | 九号(異常) |
| 備考 | 自由記入 | なし |
様式例の下には注記があり、「集貨地点等」は集貨又は配達を行った地点、「荷役作業」は集貨地点等での積込み又は取卸し、「附帯業務」は貨物の荷造り、仕分その他の運送に附帯する業務、と説明されています。「荷主の都合」は、事業者の運行計画や運行指示によらない荷主の指示などをいい、事業者の都合で生じた待機時間は含まない、とも書かれています。
待機と荷役作業の欄を使う条件
この2つの欄は、毎日書く欄ではありません。様式例は、使う条件を欄の見出しに書いています。
| 欄 | 記入が要る場合 |
|---|---|
| 待機 | 荷主の都合により、集貨又は配達を行った地点で30分以上待機した場合 |
| 荷役作業又は附帯業務 | これらの作業を実施した場合。ただし、荷主との契約書に実施した作業のすべてが明記されているときは、作業に要した時間が1時間以上の場合に限る |
待機時間の数え方は、記録の省略と電磁的方法で、通達の定めを確認できます。
1日分の架空の記入例
次の例は、このページのために作った架空の運行です。氏名・番号・地名は実在のものではありません。様式例の見出しにある条件に当てはめて、書く欄と書かない欄を分けています。
表は横にスクロールできます。
| 様式例の欄 | 記入例 | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 運転者の氏名、車両番号 | 運転者A、車両番号は架空の番号を記入 | 車両を識別できる表示であればよい(二号) |
| 業務開始 | ○○営業所車庫、8時00分 | 場所と時刻の両方を書く |
| 走行距離計の表示 | 出発時 45,210km、到着時 45,318km | 差の108kmが従事した距離。差を計算して距離の欄に書く |
| 主な経過地点 | 集貨先の物流センター(8時30分着・9時10分発)、配達先B(13時30分着・15時00分発) | 立ち寄った地点ごとに着時刻・発時刻を書く |
| 休憩(経過地点の行の備考) | ○○公園、12時00分着・12時30分発、備考に「休憩」 | 休憩した地点と時刻を書く。10分未満の休憩は、通達で省略してよいとされている |
| 待機の欄 | 配達先B、到着13時30分、荷主の受け入れ準備のため14時10分まで待機 | 荷主の都合で、30分以上の待機のため記入する。この例は待機の長さが40分 |
| 荷役作業等の欄 | 書かない | この日は荷役作業・附帯業務の実施がなかった想定 |
| 異常の欄 | 国道の渋滞のため、配達先Cへの到着が予定より遅れた旨と原因を書く | 著しい遅延は概要と要因を残す。軽い遅れの線引きは、条文からは確認できない |
| 業務終了 | ○○営業所車庫、17時30分 | 帰庫の場所と時刻 |
どの程度の遅れが「著しい遅延」に当たるか、自社の運行でどの欄が要るかは、条文だけでは決まりません。管轄の運輸支局等で確認してください。様式例を使うことが義務かどうかも、国土交通省のページで明示は確認できていません。
書き間違えやすい点
- 事業者の都合で生じた待機は、待機の欄の対象ではありません。荷主の都合による待機だけが対象です。
- 荷役作業の欄は、契約書に作業の内容が全部書かれているかどうかで、記入が要る長さが変わります。契約書の記載を先に確かめてください。
- 走行中の事故は、業務記録の異常の欄に加えて、別の記録(事故の記録、保存期間3年間)が必要です。事故の記録の記載事項・保存期間で確認できます。
よくある質問
Q1. 業務記録の様式例は、国土交通省が公開していますか。
A. はい。国土交通省は貨物軽自動車運送事業者向けに、Excel形式の「業務記録の様式例」を公開しています。表題は「業務の記録」で、保存期間は1年と書かれています。様式例を使うことが義務かどうかは、国土交通省のページで明示は確認できていません。
Q2. 待機の欄は、毎日書きますか。
A. 毎日書く欄ではありません。様式例の見出しでは、荷主の都合により、集貨又は配達を行った地点で30分以上待機した場合に記入します。事業者の都合で生じた待機は対象に含まれません。
Q3. 荷役作業や附帯業務の欄は、いつ書きますか。
A. 荷役作業又は附帯業務を実施した場合に書きます。ただし、荷主との契約書に実施した作業のすべてが明記されているときは、作業に要した時間が1時間以上の場合に限ります。
Q4. 休憩は、どこに書きますか。
A. 様式例には休憩だけの欄はなく、主な経過地点の行の備考に書く使い方が想定されます。10分未満の休憩は、通達で省略してよいとされています。
Q5. 走行中に事故があったときは、業務記録だけでよいですか。
A. いいえ。業務記録の異常の欄に加えて、別の記録として事故の記録(保存期間3年間)が必要です。
回答は本文と同じ条文・公式資料で確認した範囲です(2026年10月9日確認)。様式例の欄と注記は、国土交通省の貨物軽自動車運送事業における安全対策ページの「業務記録の様式例」で確認しました。
次に確認すること
運転者ごとの台帳は運転者等台帳の記載事項、記録全体の保存期間は記録の保存期間一覧で確認できます。業務記録・運転者等台帳・事故の記録の3つを欄と保存期間で並べた表は記録3種の見比べにあります。
公式根拠
様式例の欄と注記は、国土交通省の貨物軽自動車運送事業における安全対策ページにある「業務記録の様式例」(Excelファイル)で、2026年10月9日に確認しました。記載事項は、e-Gov法令検索の貨物自動車運送事業輸送安全規則(第八条)で確認できます。記録の省略は、国土交通省の通達(PDF)の第8条の項で確認できます。
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