労災保険の特別加入

軽貨物の一人親方の労災保険特別加入

労働者を使用しない貨物運送の一人事業主が任意で入れる労災保険の特別加入について、対象、加入の仕組み、給付基礎日額を条文で整理します。

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貨物軽自動車運送事業の一人事業主は、労働者ではないため、通常の労災保険の対象になりません。労災保険には、一定の事業を労働者を使用しないで行う人が任意で入れる「特別加入」の制度があり、自動車を使用して行う貨物の運送の事業がその対象事業に含まれます。このページは、対象になる人、加入の仕組み、補償の基準になる給付基礎日額を条文で整理します。事業用の軽貨物車の自賠責保険と任意保険は車の事故の賠償が中心で、運転者自身のけがの補償を担う労災保険とは役割が違います。

一人で貨物の運送を行う人が特別加入団体を通じて入る制度で、給付基礎日額は3,500円から25,000円までの16段階から選ぶことを確認すれば、このページの確認は終わりです。

特別加入の対象になる人

労働者災害補償保険法第三十三条第三号は、厚生労働省令で定める種類の事業を、労働者を使用しないで行うことを常態とする者を特別加入の対象にしています。同法施行規則第四十六条の十七の第一号は、その事業の一つとして「自動車を使用して行う旅客若しくは貨物の運送の事業又は原動機付自転車若しくは自転車を使用して行う貨物の運送の事業」を挙げています。

対象は「労働者を使用しないで行うことを常態とする」人です。従業員を常時雇う事業主は、同じ条の第一号の中小事業主の特別加入という別の枠になります。どちらに当たるかの判断は、このページではしません。一人事業主の役割別の義務も参照してください。

加入の仕組み

一人親方等の特別加入は、個人が直接申し込む形ではなく、団体を通じます。労災保険法第三十五条は、対象者の団体が、その構成員の災害について労災保険の適用を受けるために申請し、政府の承認を得たとき、団体を事業主、構成員を労働者とみなすと定めています。申請は、団体の主たる事務所を管轄する労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長へ出す形です(同法施行規則第四十六条の二十三)。

どの団体に入るか、団体の会費や手続きの代行内容は、このページでは扱いません。加入の窓口は、お住まいの地域を管轄する都道府県労働局または労働基準監督署に確認してください。

給付基礎日額

給付基礎日額は、特別加入者が受ける休業の補償などの金額を計算する基準になる1日あたりの額です。同法施行規則第四十六条の二十四は、中小事業主向けの第四十六条の二十を一人親方等にも準用しています。第四十六条の二十は、額を次の16段階から定めるとしています。

表は横にスクロールできます。

給付基礎日額の選択肢(施行規則第四十六条の二十)
区分金額
最も低い額3,500円
4,000円から10,000円4,000円、5,000円、6,000円、7,000円、8,000円、9,000円、10,000円
12,000円から20,000円12,000円、14,000円、16,000円、18,000円、20,000円
22,000円から25,000円22,000円、24,000円、25,000円

法第三十五条第六号は、特別加入者の給付基礎日額を、同種の事業の労働者の賃金などを考慮して厚生労働大臣が定める額としています。厚生労働省の資料は、希望額を聴いて都道府県労働局長が決定した額としています。保険料の額と労災保険率は、このページでは確認していません(未確認)。

確認を混同しやすい点

自賠責保険や任意保険は、労災保険の代わりになりません。車の事故の賠償は保険の役割が別で、運転者自身のけがの補償の仕組みとは分かれています。

特別加入は任意で、入らなくても事業は行えます。このページは入るべきかの判断をしません。

補償の範囲は条文の種類ごとに決まります。法第三十三条は、業務災害・複数業務要因災害・通勤災害を対象とし、第三十五条は、住居と就業の場所との間の往復の状況などを考慮して厚生労働省令で定める者には業務災害と複数業務要因災害だけを対象とする扱いを置いています。自分がどちらかは、労働基準監督署に確認してください。

よくある質問

Q1. 軽貨物の一人事業主は、特別加入の対象ですか。
A. 労災保険法施行規則第四十六条の十七第一号に、自動車を使用して行う貨物の運送の事業が挙がっています。労働者を使用しないで行うことを常態とする人が対象です。

Q2. 個人で直接申し込めますか。
A. 労災保険法第三十五条は、団体が申請して承認を受ける仕組みを定めています。加入の窓口は労働局または労働基準監督署に確認してください。

Q3. 給付基礎日額はいくらから選べますか。
A. 3,500円から25,000円までの16段階です(施行規則第四十六条の二十を第四十六条の二十四で準用)。

これらの回答の条文は、e-Gov法令検索で2026年10月10日に確認しました。個別の加入可否は、管轄の労働基準監督署で確認してください。

公式根拠

対象と団体を通じた加入は労働者災害補償保険法(第三十三条・第三十五条)、対象事業と給付基礎日額は労働者災害補償保険法施行規則(第四十六条の十七・第四十六条の二十・第四十六条の二十三・第四十六条の二十四)で、e-Gov法令検索から確認できます。厚生労働省の労災保険特別加入制度の資料(令和元年8月・労災保険部会)も、給付基礎日額が3,500円から25,000円までの16段階であることを示しています。

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